もっと身近に感じたいから

コピペのメールを散々ばらまいて、やっと一通、二通と、返信が来るようになる。

数少ない返信にたいして、祈りを込めて真剣に、心を込めて返事を書いていくと、さらに何通かの返信が届くようになる。

出会い系サイトで知り合うのは、そんなことの繰り返し作業です。

途絶えないメールのやり取りの中で、相手のことがおぼろげに見えてくると、少しずつ心の中で大きくなってくる想いがあります。

「相手のことがもっと知りたい。もっと身近に感じたい……」という、大昔に会った、雑誌の文通欄で出来たペンフレンドに対して抱く感情とほぼ等価の、淡い親愛ともいえる感情。

「もっと身近に感じたい」という思いを、どのように埋めていくかは、恐らく昔から変わらないでしょう。

プロフィールの中にある、相手の情報を自分なりに解釈して、相手の感情をトレースしようと、相手の趣味についてリサーチしてみたり、相手の生活空間を感じるために、プロフィールに書いてある場所まで足を運んでみたり、相手の好きなものについて調べてみたり……。

それを知ることで、何かがプラスに働くことは、ほとんど何もないのでしょう。

しかし、身近に感じようとする心のベクトルの強さを、ただ我慢して我慢して、我慢し続けていっても、自分の中に切なさが募るだけで、心の健康にはよくありません。

自分が精神的な均衡を維持し続けるためには、やはり相手を身近に感じようとする行動が必要になるのかもしれません。

ただ、それを相手に対して露骨に行うことや、行き過ぎた行為となってしまうと、相手に嫌われてしまうでしょう。

人間は感情の動物です。それは、みなさんも、相手の方も同じなのです。

相手を追い詰めることなく、もっと身近に感じることはないのでしょうか?

せめて、もっと頻繁にお話が出来れば……。

せめて、声だけでも聞くことが出来れば……。

せめて、数分でもお話が出来れば……。

姿を見ることが出来れば……。

同じ時間を共有できれば……。

そう感じるのは、みなさんだけではないのかもしれません。

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